いつも京都きもの市場のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
京都きもの市場の商品仕入を担当しております、野瀬でございます。
梅の蕾がふくらみ、春の訪れが待ち遠しい今日この頃でございますが、皆様はお元気でお過ごしでしょうか。
本日は、寒さが続く毎日に暖かい風を吹き込むべく、小千谷縮の新作を一足先にご紹介いたします!
「小千谷縮は夏だけ」と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、実は!7~8月の盛夏だけでなく、着物も長襦袢もちょっと暑いなぁと感じる時期からお楽しみいただけます。
そんなことを心の片隅においていただきながら、小千谷縮の新作をご覧いただければ幸いです!
夏物の代表格として愛され続けてきた小千谷縮は、新潟県小千谷市周辺で作られている麻織物で、千数百年前から作られていたという越後上布を改良してできた伝統工芸品です。
麻織物は乾燥に耐性がないため、作る過程で適当な湿気が欠かせません。新潟県の小千谷市は雪が多く、湿った空気が保たれていることで麻にとって最適な環境であったため、小千谷縮が発展しました。
小千谷縮の特徴は何といってもシボと呼ばれるシワですね。撚り(より)の強い糸を使うことで、撚りがほどけたときにシボが生まれます。
もともと麻は水分を発散し、乾燥しやすい素材なので、べたつきにくい着物ができますが、シボの要素が加わることでサラっとした夏にぴったりの手触りに仕上がります。
高温多湿の日本の気候には欠かせない夏のお着物ですね!
さて、前置きはこのへんにして、お待ちかねの新作をご紹介したいと思います!
今回も私が一反一反しっかりと吟味して、夏が楽しみになるような涼し気で明るいお色を沢山選んでまいりました!
まずはこちら(↑)、定番の無地でございます。
小千谷縮の涼しげで味わい深い素材感を一番楽しんでいただける無地は、不動の売れ筋商品でございます。
普段着ですが、様々な帯を合わせていただき、無地ならではの色んなスタイルを楽しんでいただきたいです!
つづいてはこちら(↑)、同じく定番の縞と格子でございます。
無地では物足りないという方にオススメです!普段着でも、これ一枚で洒落っ気が漂う大人な印象を持たせることができますね。
こちら(↑)の縞は、通常の縞よりも色んなお色の経糸が使われており、糸染めにもうひと手間かかっているため、少しグレードの高い商品となっております。
色んなお色の経糸が生み出す多彩な表情が、通常の縞よりも味わい深さをぐんと引き上げていますね。
づついてはこちら(↑)、定番の無地や縞では物足りないわ!という方にオススメしたい商品の数々です。
特に鮮やかなブルーを基調とした大胆な市松柄は、周りとちょっと差をつける、大人で印象強い装いを妄想しながら、手に取りました。
どんな方がどんな風に着てくださるのか、個人的にとても楽しみな一枚です!
つづいてご紹介するこちら(↑)は、絣(かすり)でございます。
絣とは、通常の小千谷縮と異なり、織り上げる柄に合わせて糸を絣くくりした後に染めてから、織り上げてつくられるお着物です。
柄の模様の輪郭がかすれて見えるのが特徴で、通常の織り方よりも模様に柔らかさやあたたかみが加わります。
優しくふんわりとした女性らしい雰囲気がお好みで、まだ絣をお持ちでない方には、是非着てみていただきたいです!
こちら(↑)も、絣でございます。
市松柄の優しくふんわりとした印象とは少し違って、落ち着いた大人な雰囲気です。
市松柄も縞も、どちらも絣らしく表情豊かですが、全く違った印象を与えるのが面白いなぁと思う、私一押しの絣の新作でした!
つづいてこちら(↑)は、小千谷縮の帯でございます。
これまで小千谷縮の帯を仕入れたことはなかったのですが、小千谷縮は皆様に大変ご好評いただいておりますので、今年は帯も仕入れてみました!
夏の小紋や紬など幅広くご活用いただけそうな涼し気で素敵な帯となっております。小千谷縮のお着物に合わせて「小千谷オン小千谷」というのも素敵ですね!
小千谷縮の長襦袢は色んなお色を取り揃えてみました。
最近は単衣のお着物に、小千谷縮などの夏用の長襦袢を着ていただくのが流行なので、暖かくなってくる4~5月頃からお楽しみいただけます!
涼しくて動きやすく、着心地も最高なので、春に向けて新しくお仕立てしてみませんか?
先取りで春夏物の新作をご紹介しましたが、少しは皆様のもとに暖かい風をお届けできたでしょうか。
今年の冬は、都心でも雪が積もるほど厳しい寒さの厳冬でしたので、暖かい春が訪れましたら、是非この小千谷縮を着てお出掛けして、目一杯暖かいシーズンを楽しんでいただきたいです!
今回ご紹介した商品は、すべてオンラインストアでも取り扱っておりますし、各店舗や展示会で実際にお手に取って質感を楽しみながら選んでいただくことも可能です。
ご興味がございましたら、お近くの店舗・展示会までお問い合わせください。
小千谷縮は毎年大好評をいただいており、すぐに売り切れる場合もございますので、お求めの際はお早めにお問合せくださいませ。
それでは皆様、今回も最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
時節柄、体調を崩しませんよう御身おいといください。
京都きもの市場
野瀬達朗

野瀬 達朗

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