いつも京都きもの市場のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
京都店店長の髙島でございます。
いよいよ秋も深まってまいりました!秋と言えば、食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋…皆様はどのようにお過ごしですか?
私にとって秋と言えば、そう、芸術の秋です!
ということで、先日、本社スタッフと共に織元さんへ社会科見学に行ってまいりました。
本日はその様子を皆様に少しだけご共有したいと思いますので、ご興味がございましたら是非お付き合いください!
今回お邪魔したのは、西陣織の職人 木村信男さんの工房です。
工房が佇む、この(↑)細い路地は、かつては機屋だけがずらりと軒を連ねている機屋通りだったそうです。
しかし、時代とともに職人さんが減ってしまい、今ではこちらの工房を含めて2軒しか残っていません…寂しいですね…
工房の中へ一歩足を踏み入れると、そこに現れるのは高さ3メートル近くある大きなジャガード織機です!
この写真(↑)では見切れてしまっているのですが、ジャガード織機は背が高く大きいので、昔から機屋さんは天井がとても高い造りになっています。
当然、この路地沿いの建物はその昔、すべて機屋さんだったので、軒並み同じ造りになっているというわけです。
さて、この織機を優しい眼差しとたしかな腕で操る御仁こそ、この道60年の熟練職人 木村信男さんです。
ジャガード織機を操作するのは、決して簡単ではないのをご存じですか?
作り上げたい柄を正しく描くように横糸が渡るのを一日中監視し、横糸が正しく渡っていなかったり、何か誤作動があれば、織機を止めて、調整を行います。
当然、織機はそれなりのスピードで動くので、即座に見抜き、即座に対応するために、織物と織機の両方を熟知し、経験を積んでいないと出来ない技なのです。
大変光栄なことに、今回はじめて、私もジャガード織機に触れ、実際に作動させていただきました!
作動させることができても、当然、横糸が正しく渡っているか、私に見分ける術はございませんでした…!!
その後も木村さんが作業されるのを見させていただきましたが、何時間見ていても飽きないほどのあざやかな手つきに、一同ただただ見入ってしまいました!
木村さん、先日はお忙しいところ、笑顔でご案内いただき誠にありがとうございました!
織手さんは、織機であれ手織りであれ、良いものをお客様に届けたいという想いは同じように強く、プライドをもって仕事をされています。
今回の見学を通して、それを改めて感じ取ることができ、私たちも誠意をもって一つ一つの商品を大切にお客様にお届けしなければいけない!と、襟を正す思いでした。
ところで…
実は、職人さんは、ご自身で織り上げた商品が使用されているところを実際に見る機会がほとんどありません。
丹精を込めて織り上げた大事な商品です、いつか職人さんに、ご自身の商品を身にまとうお客様のお姿をお見せしたい!
その想いは以前からもっておりましたが、今回の見学を通してより一層強くなりました。
反対に、お客様には織手さんがどのような方で、どのような苦労をされてお着物を作り上げているのかご覧いただくことで、お着物をもっと身近に感じていただけるのではないかと考えております。
今はコロナ禍ともあり、なかなか実現し難いことではございますが、状況が落ち着きましたら、お客様と共に織元さんの見学ツアーを行えたら良いな、と密かに構想を練っております今日この頃です…!
長くなってしまいましたので、本日はこのへんで失礼いたします。
本日もお忙しいところ、お付き合いいただき誠にありがとうございました。
【追伸】
京都店では、今月末まで秋の大感謝祭を行っております。(詳細はこちら)
秋のお出かけついでに、是非京都店へお越しくださいませ。
スタッフ一同皆様にお会いできるのを楽しみにお待ち申し上げております。

実店舗「京都店」 髙島耕平

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