【銀座店メンバーと行く】 結城紬ツアー 「文豪にも愛された紬」前編

齋藤 洋

【銀座店メンバーと行く】 結城紬ツアー 「文豪にも愛された紬」前編

いつも京都きもの市場のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

京都きもの市場銀座店 キャンプ担当の 齋藤 洋でございます。

 

6月3・4・5日、茨城県結城市にある「株式会社 小倉商店」さんに日頃よりお世話になっているお客様方と行ってまいりました。小倉商店さんのお名前、聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが実は今年の1月の新宿の展示会や福岡店にお招きし、糸紡ぎの実演等もしていただいておりました。

今回はその【本場結城紬】についてご紹介させていただきます。といっても本当に伝えたいことがたくさんありすぎるので前編と後編に分けてご紹介したいと思います。かなり時間が空いての投稿をお許しください!!

まずここで簡単に結城紬について説明させていただきます。

結城紬とは、大島紬、牛首紬に並ぶ三大紬としても有名ですよね。川端康成・夏目漱石など数々の文豪が結城紬の素晴らしさを己の作品のなかに入れてしまうほど魅力的な結城紬。

茨城県結城市を中心に生産されており、本場結城紬はその生産工程全てが職人さんによる手作業ですのでとても希少な織物になります。そのなかでも特に注目すべきは糸紡ぎ、絣括り、地機織の3つの工程です。この工程は国の無形文化財にも登録されており、各分野のプロフェッショナルたちが協力しあい生み出していくものなのです。

生産工程についても簡単にご紹介いたします。

本場結城紬の生産工程の注目すべき点を4つ挙げさせていただきますと以下の4つになります。

 

1. 糸紡ぎ ―紬という言葉に由来にも当たると言われている工程 真綿から唾液を使い湿らせながら人の手で糸を紡ぎだしていく
2. 絣   ―括りと刷り込みの2通りの絣づくりの工程がある
3. 染め  ー本場結城紬特有の『たたき染め』という地面に打ち付けながら染める方法
4. 織り  ―地機・高機と別れ「本場結城紬」と呼ばれるものは腰に括りテンションを掛けながら織っていく

 

今回のツアーでは

1.産地地入れ

2.染め

3.絣・機織り

4.糸紡ぎ

という順番で工房見学をしてきました。

前編では

【産地地入れ】【染め】の2つを紹介します。

 

【産地地入れ】

 

地入れ作業は実際に見ること・説明を聞くことはあまりないと思います。お客様がご購入後に行われる作業で、説明されたりお勉強されることも少ないのでツアーに参加された方々も熱心に質問をされていました。

本場結城紬は真綿から紡ぎ出される糸を使うため糸としては大変繊細なうえモコモコとしていてフシが多 く扱いづらい特徴があります。そんな糸を扱いやすくするために使用されるのがうどん粉です。うどん粉は真綿の糸の強度や扱いやすさを上げる反面、放っておくとカビの原因になります。ですので結城紬は産地に戻し地入れ専門の職人さんが糊落としをします

結城の地入れはとても天気に左右されます。ぬるま湯と酵素をつかってのりを落としたあと、他の紬と違い堅牢度が高いので天日干しで乾燥させます。結城以外の紬であれば天日で干すことによって「ヤケ」が簡単に起こってしまうためできません。

ツアー期間中は雨が降ることはありましたが、地入れ見学は全日晴天に恵まれ本当の地入れ作業を見学することができました。

 

【染め】

  

本場結城紬は絣による柄出しをしているものも多く、今回は本場結城紬特有の「たたき染め」という工程も見学させていただきました。

棒の先端に絣くくりをした糸を結びつけ染料が滴っている状態で地面に何度も叩きつけます。本場結城紬は絣がかなり細かいため染料につけるだけでは均一に糸を染めることはできません。したがって地面に糸の束が打ち付けられる反動を利用して括っている糸の束の中心部分まで染料を染み込ませます。しかし叩きすぎるとせっかく括った糸の部分まで染料が染み込んでしまうため叩きすぎず慎重に回数を重ねていく大変な作業になります。全盛期は毎日たたき染めをしていたらしいですが、現在は年に数回しかたたき染めをすることはないそうです。

前編はここまで!

もっと詳しいことや「私も産地に行きたい!」と思った方はぜひ銀座店のスタッフまで一声おかけください。

実はですがほかの産地ツアーの予定もたくさんあります!

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