皆様、こんにちは!
博多店の横尾です。
本日は、12月9日。
1(ひ)2(ふ)9(く)=被服の日!
1(いい)2(ふ)9(く)=良い福、良い服の日!
1(いい)2(に)9(く)=良い肉の日!?
朝から語呂合わせを考えておりました。
さて、好評の!?(だったら嬉しい…)大島紬の深堀りpart3!
本日いよいよ12マルキの算数ついて、正解発表です。
まだpart2をご覧になっていない方は先に昨晩のブログからチェックをお願いいたします!
~昨日のおさらい~
そしていまや呉服の本場室町におきましても、めったにお目にかかれない織の至宝、12マルキ。
7マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸3>、の1:3。
9マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸2>、の1:2。
経絣糸が多く入れば入るほど、経緯(たてよこ)の絣合わせは一層難しくなります。
ところが12マルキの絣の比率は、実は9マルキと全く同じです。
それなのに、なぜ12マルキが9マルキよりも細緻を極めるのか…
ここからが本日の深堀り!【12マルキの算数(よみすう)について】
そこで異なるのが、<算数(よみすう)>と呼ばれるものです。
算数(よみすう)とは、「1cmのなかに経糸が何本あるか」を表す織物用語です。
奄美では伝統的に13算(じゅうさんよみ)で織られ、
鹿児島では伝統的に15.5算(じゅうごてんごよみ・じゅうごはん)で織られています。
13算は、1cmのあいだに経糸が26本。
15.5算は、1cmのあいだに経糸が31本。
つまり、算数(よみすう)というのは、織りの緻密さを表わす単位なのです。
算数が多ければ多いほど、布が緻密であり、上質な布である事を表わしています。
12マルキの大島紬は、この算数が、18算(じゅうはちよみ)で織られています。
18算は、1cmのあいだに経糸が実に36本。想像してみてください。
これだけの本数を織り込むためには当然、細い糸を使わなければなりません。
糸が細ければ細いほど、織物は上質になっていきます。
そして絣糸も細くなり、カタスのT字も緻密の極みにまで至るのです。その数、およそ330万個。
無論、究極の細かさと謳われ、熟練の匠にしか成しえません。
【博多店おすすめ 冬のおでかけコーディネート】
着物:白大島12マルキカタス式 帯:紬地刺繍袋帯
もちろんのこと、大島紬の製作本数は本当に限られており年々減少しております。
博多店に作品がございますので、ぜひ一度ご覧いただければと思います!
皆様のご来店をお待ちしております。

実店舗「ホテルニューオータニ博多」 横尾知幸

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