コーディネートのお勉強会「黒の帯は使いやすい?」

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。
京都きもの市場 今井でございます。

ようやく春らしくなったかと思いきや凄く寒い日もあった一週間。
早く陽気がきて過ごしやすい気候になって、
普通の日常になればいいなと思う今日この頃です。

今週は黒の帯に焦点をあわせて、いろいろあわせてみました。

黒の帯はかなり帯の存在感が強くなるイメージです。
お人によってはきものの上下が分断された様な感じ
(ご身長やその方のスタイル、ご雰囲気によって結構違いがでます。)
に映ってしまいますので、一応の注意が必要。

帯は「紫幸織 西陣織本袋 銘 天平連珠文」を使いました。
今回は選んだ帯がいろんな使い方ができる帯なので、
小紋、紬、付け下げ、訪問着、無地とカジュアルからフォーマルまで、
いろいろ掲載してみました。

まずは…


△きものは、雅染匠 京友禅小紋着尺

小紋にあわせたカジュアルコーデ。
次もカジュアルで…


△きものは、夢訪庵 余呉紬着尺

少しだけ金糸が織り込まれている帯も、無地系の紬や、
小紋にあわせてお洒落用としてお使いいただけると思います。

ここからはフォーマルで…


△きものは、清染居 京友禅付け下げ着尺

落ち着いた柄向きに、存在感のある帯のコーデ。
草木文様の柄に、正倉院文様の組み合わせは、
いわゆる「きものらしい」コーデのひとつと思います。
古典好きの当方としては、よく使います。


△きものは、山口美術織物 刺繡訪問着

刺繡の存在感に負けない黒の印象的な帯で…
柄の解説を入れさせていただくと、上記と同じかもしくは、
吉祥文様に正倉院文様を組み合わせる感じですね。
草木文様と正倉院文様の方がちょっとやわらかく感じる気がします。
(もちろん柄のニュアンスによりますが、なんとなくそんな印象です。)

最後は色無地で…


△きものは、伊と幸 紋意匠色無地着尺

帯を引き立てるコーディネート。
色無地に選ぶ帯揚げは同色系を選んでしまう傾向が強いです。

以上の合計5つの組み合わせとなりました。
そう考えると、黒の帯は使いやすいのかな…と思いますが、
柄向きや艶感、金糸がどれだけ使われているかによって、
その使い勝手は大きく変わる気がします。
そのあたりはお品によってご相談くださいませ。

黒は紅下や藍下などの染めからも判るように、
色の延長線上の行き着く先は黒か白。
だから色相性は気にしなくても大丈夫なのですが、
どんな組み合わせでもという訳ではございません。

呉服の売り文句のひとつみたいなもので「黒の帯は使いやすい」
というのがございますが、当方は比較的、否定する方です。
売り文句の理由は色の問題で、色の延長線上の行きつく先は、
必ずしも白か黒。「色相性を深く気にすることない」という点では、
理解はできるのですが、黒が強すぎると感じることが多い気がします。

もちろん今回使った帯のように、黒の帯の良品はたくさんございます。
その辺りはやはり、その方のご雰囲気や着用シーンを鑑みて、
ひと品ひと品のコーディネートを考えたいと思います。

後は、昨今の傾向でしょうか。
前回のブログでもご紹介したように、最近の傾向は纏めるのが主流。
黒に黒や、深い色に黒は今回の組み合わせには敢えて使用しなかったですが、
組み合わせとしては、よいと思います。

以上、今回のコーデの解説となりました。

こんな感じで合わせてみて欲しいなどございましたら、
どうぞお気軽に仰ってくださいませ。
ひとつの参考になれば幸いでございます。

次のきものの着用シーンを思い描きながら、いろいろ頑張っていきましょう。
今週もどうぞよろしくお願いいたします。

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