コーディネートのお勉強会「ひとつの選び方」

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。
京都きもの市場 今井でございます。

憂いが絶えない日々が続きますが、独力ではどうしようもないことがございます。
一日でも早く晴れやかな気分の朝が迎えられますように…と、
願うばかりでございます。

とはいえ、何もせずに過ごすというのは、あまりにも酷というものも。
お着物好きの方の気分転換のひとつにでもなればと思い、
今井が掲載のコーディネートをどんな感じで選んでいるのか…
を少しお話させていただきます。


△きものは、雅染匠の京友禅小紋着尺。帯は、筑前織物の博多織紗八寸帯。

これで完成形とさせていただいたのですが、
ここまでがなかなかに苦難の道のりでして…

中間的な色彩のおきもの帯を合わせるのは、
比較的、得意な組み合わせのなのですが、結構苦戦したコーデでした。

皆さまも一緒だと思うのですが、まずご着用にあたってのシーンがあると思います。コーデを考える場合、自身は目的をまずは設定します。
どのような機会に、時期はいつ頃…などですね。

今回の設定は【6月の単衣、ご普段着】としてみました。

お着物は薄色の上品かつ洒落感ある小紋。
生地感がよく、単衣にお誂えいただいてもOKなものを選品しました。
あまり生地が頼りないと、単衣の場合は裏地がないので、
(衿裏と居敷当はございますが…)
しっかりした生地を選ぶようにしています。
御召などはそういった意味でも、単衣向きとされるケースが多いですね。

ここまでは特に問題なく進捗するのですが、ここからが少し厄介でした。
6月のご普段着の帯の選択肢としてあがるのが、

1:単衣・袷向きのお洒落帯
2:単衣向きのお洒落帯
3:夏向きのお洒落帯

ですね。帯は先取りがOKということで、今回は結果3:を選択したのですが、
没にしたものを掲載してみます。

△きものは、同じです。帯は、しょうざんの夾纈袋帯。

これはこれでOKとなるのですが、個人的には掲載用の選択肢から外れる帯合わせです。
理由として…

1:帯と着物のコントラストが強すぎる。
(コントラストが強くても大丈夫なのですが、ご身長があまり高くない方向きではない。)
2:唐草の柄が重複してしまう。
(無しではないのですが、あまり好みではありません。この辺は個人差でよいと思います。)
3:帯の色彩が少し秋を感じてしまう。
(これも個人差かもしれませんが、茶系統よりは6月は紫系統~青系統のイメージです。)

といった流れで没コーデとなりました。
帯揚げと帯締めを着物寄せに纏めると、もう少し馴染んだかも知れませんが2:が結構苦手な方でして…
トータルコーデもよいのですが、結構稀なケース(同一のメーカーがつくる)となるのと、
余程上手く組み合わせないと、逆にアンバランスに見えたり諄く見えたりするので躊躇します。

そんな経緯を踏みつつ帯が決まり、次は小物あわせに移ります。
自身は帯締めから選ぶ傾向がありまして、粗方目星をつけてピックアップして、
実際にのせてみて、印象を確かめます。

そんな数の帯締めは持っていない!との声も聞こえてきますが、
一番安心なのは、きものや帯を選ぶ際に一緒に帯締めと帯揚げも選ぶのが無難な気がします。
色の印象というのは、見る場所でも違いますし、記憶の色と違うことは間々あることだと思います。
改めて小物選びをする際は、御厄介かも知れませんが、店舗や展示会にお持ち込みいただくか、
きものや帯の写真を保存いただいてメールでお問い合わせいただければ、
いつでもご紹介、ご提案をさせていただきます。

▽お問い合わせはこちらから…(内容はなんなりと…どうぞお気軽にお問い合わせください。)
京都きもの市場 お問い合わせフォーム

粗選りしているので、そこまで外しているものはなかったのですが、
真ん中の紫と緑の組み合わさった帯締めと悩んだ結果、
6月向けということもあり、清涼感を求めて青系をチョイスです。
一番右のグレーも有りなのですが、少しまとめに行き過ぎな気もして…
などなど、試行錯誤の結果、はじめのお写真のコーデの完成でした。

帯揚げなのですが、今回は絽の帯揚げを使っています。
ここも一つ悩んでしまうところかも知れませんので、次のコーデもご覧ください。

△きものは、むらなかの本場大島紬着尺です。帯は、工芸染匠成謙の京友禅絽塩瀬九寸帯。

こちらは、単衣袷向きの帯揚げを使っています。
見解次第のところはあると思いますが、帯締めも帯揚げも先取りはOKだと思いますし、
帯を先取りしたからといって、帯締めも帯揚げも絶対に夏物にしなくてはいけないってことは、
ないと考えています。涼やかに夏を感じる単衣の着姿が6月には理想的かな…と。

掲載のコーディネートはどうぞご参考までに…

早くお着物姿でお出かけできる日に戻りますように。
健康管理は御尤もだと思いますが、病は気からとも申します。
こんなときこそ楽しいことや好きなことを考えて気持ちを晴れやかに…

今週もどうぞよろしくお願いいたします。

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3 件のコメント

  • 今井様
    このコーディネートすてきですね。おっしゃる通りまとまりすぎず、ちょっとアクセントが効いて、涼やかで穏やかな優しさを感じるコーディネートとですね。没になった他の候補についての記述がなるほどと思わせられ、選択の過程を具体的に示してもらったことにより、コーディネートの観点がはっきりしたと思います。とても勉強になります。また、違うパターンの例を投稿してください。楽しみにしています。

    • 山田美鈴さま

      ブログの拝読誠にありがとうございます。
      着物は難しいものだと考えてしまいがち(当方も、入社当時そうでした…)なので、考え方のひとつを知っていただくことによって、もっと身近に、もっと気軽に着物を捉えていただければと思いブログを掲載しております。ご参考にしていただければ幸いでございます。

      なにより山田さまにコメントいただけたこととても嬉しく思っております。
      ブログ投稿をしていると実際、「自己満足でやってしまっているんじゃないかな…」など、いろいろ考えてしまいます。結構、偏った考え方をしている部分もありますので、ご意見や疑問をいただければ嬉しく思いますし、投稿してよかったと思えるのがこんな時だったりします。
      今後ともご拝読いただければ幸いでございます。ありがとうございます。

      京都きもの市場 京都店 今井 大

  • このところ、「きものと」にコーディネートや着物、帯の種類、シーン別の装いなどのコラムが多く掲載され、とても勉強になっています。限られた手持ちの着物と帯をどのように組合わせると、ワンパターンにならず変化を味わうことができるか、いつも悩んでいます。投稿を読むことによって、「そうか、これで大丈夫」と安心出来たり、「小物を変えることでベターになる」と判断することができます。よい例を見聞きすることが特に大事なのは勿論ですが、「ここが少し違う」という実例もとてもためになると思います。

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