『染織紀行』 INインドネシア
ただ、ただ、布と向き合う
その布で生活し
その布で人を豊かにする
そんな人で溢れていました
少し遅くなりましたが4月から5月にかけてインドネシアへ染織の研修に行かせていただきました。
(今回もインドに引き続き貴久樹さんにアテンドいただきました!ありがとうございました!)
今回、インドネシアでも染織技術として有名な「バティック」を特に見させていただきました。
まず、バティックとは「蠟纈(ロウケツ)染めの布」のこと。ロウケツ染めとは、染めようとする色以外の所を蝋で覆う技法で、日本では「ジャワ更紗」の名前で知られています。
起源は古代ヒンドゥ・ジャワ王国の王宮文化にあり、王宮や一部貴族のみ着用が認められていました。そのためバティックの紋様は王宮を象徴するシンボルだったそうです。その後、一般家庭にも作り方のノウハウは浸透していきました。
そして、インドネシアのバティックは、2009年10月2日にユネスコによって世界無形文化遺産に認定されました。
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工房ではチャンチン(インドネシア特有の蝋で描くための道具)を用いて描いていきます。
見てみると…あらあら
それが簡単に「サラサラサラ~~」と描いていくお母ちゃん達…
(お姉さんもいました!笑)
私も、「自分でもできる!!」と思い挑戦。
(・・;)‥‥
2秒で下絵からズレる菅野。
お母ちゃん達「ガハハハ!!爆笑!!!!」
(そら笑うよね。)
菅野「……台に置いて描いてる訳じゃないのに、、なんでそんなに簡単そうにできるのかなぁ?」
すぐに謎は解けました。
実は日本でいう小学校6年生頃からずっとバティックを描いてきている方々ばかりだそう。
30年以上のベテランだらけだったのです。
(この工房だけでも15名以上はいる)
かなりの熟練の職人さんの真ん中でやりゃそら笑われる。(急に恥ずかしくなりました)
その後、ドヤ顔でのバティックを描くお母ちゃん達。
_| ̄|○
やられました。
(自分の気のせいです笑)
その後、色を染める現場へ
蝋を伏せたところは染まらないのでそこ以外を染めるためにいろんな媒染をして染めていきます。
鮮やかな色目に目が奪われます。
色の合わせ方も感性が違うことが一瞬で伝わってくる。
そこで染めている現場を見ていたら、どうしても動きたくなっちゃいまして、
菅野「僕にもやらせてくれないかな??」
青年「いいよ」
即 OK。
その後、染める作業や、色差しなど、また、下絵まで!!ほとんどのバティックの作業をさせていただきました!
(とにかくOPENな感じでいったら全部受け入れてくれる温かい人たちばかり)
コミュニケーションを取りすぎて、なんか前世は兄弟だったんじゃないかと勘違いしそうなくらい打ち解け方が半端なかったです。
そして、最後に工房の方々と記念撮影♪
素晴らしい時間をいただきました!ありがとうございました!
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2009 年 10 月 2 日、ユネスコによって世界無 形文化遺産に認定されたのち、インドネシア国内でも以前よりバティッ クの着用が目立ち、結婚式や大学の卒業式などの公式な場だけでなく、イン フォーマルな場でもよく着用するようになってきているのだそう。
現在、インドネシアの若いデザイナーたちはバティックを使用して、様々な ところで幅広い年齢が着用できるように工夫しているのだそう。フォーマルな服装で あったバティックが、今やインフォーマルな服装にまで展開されてきている。
それがインドネシアだけでなく日本の伝統文化の着物にも扱われ、丁寧に丁寧に作られている。
そのインドネシアにいるお母ちゃん達が(お母ちゃん達だけではない)想いを込めて、長い時間をかけられ、一つひとつが出来上がる。
また京都きもの市場でも紹介できる機会を増やしていきたいと思っています。
(ちなみに只今、銀座店にもありますよ!)
改めて、貴重な体験をさせていただけたことに感謝し。今回、学ばせて頂いたことを更に多くの方々に届けていきたいと思う。
(貴久樹さん改めてありがとうございました!)
インドネシアへ行ってきた内容はYouTubeの「京都きもの市場TV」にUPしているので是非、ご覧くださいませ~^ ^
Ps.記念撮影後…日本人の1人カッコいい方にインドネシアのお母ちゃん達が群がるという面白すぎる事態に。
とりあえずイケメンは世界共通ということがわかりました。
※3日目で私がお腹をこわしたことは内緒です。ここまでお読みいただきありがとうございました★

実店舗「銀座店」 菅野大介

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